フォーラム

緊急フォーラム「文化庁を京都に」を開催しました

開催日 : 平成28年1月22日
場 所 : 立命館大学 朱雀キャンパスホール

 
3月末の文化庁京都移転決定に向けて具体的な検討に入るこの機会に文化庁移転の意義や課題について再度考える「明日の京都緊急フォーラム~文化庁を京都に~」を開催し450名が参加しました。
 
フォーラム開催に先立ち、池坊専好氏(華道家元池坊次期家元)によるいけばなデモンストレーションが行われました。室町時代から続く最も古い様式「立花」スタイルで、大自然の風景を表現されました。
 
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基調講演では、「文化庁の京都移転をめぐって」を演題に村井康彦氏(国際日本文化研究センター名誉教授)が、京都が取り組む文化庁誘致は、私たちが育てた京都の文化を更に充実・発展させるための誘致であり、「地方創生」という趣旨からの省庁地方移転とは異なる。千年以上都であり続けた京都こそ日本文化を産み育てたまちであり、また世界への発信拠点としてふさわしく、京都の文化力や都市格を高める、と文化庁京都移転の効果を述べらました。
 
続いて文化庁誘致活動を進める知事、市長よりのメッセージが披露された後、パネルトークに移ります。
宗田好史氏(京都府立大学教授)のコーディネートのもと「日本文化の魅力を京都から世界へ発信するために」をテーマにそれぞれの立場から、文化庁京都移転の意義について語られました。
松浦晃一郎氏(前ユネスコ事務局長)は「世界に誇るべき日本文化の発信拠点が京都になれば、海外でも歓迎される。ひいては文化行政への関心が高まる事で文化予算アップに繋がる」とご自身の経験からの見解を述べられました。山折哲雄氏(宗教学者)は「文化財は文化の精髄を伝える道具であり、重要なのは何を、どう伝えるか」と1975年にエリザベス女王が来日時、桂離宮を訪問された際の出来事を交え、文化の活用・発信の方策に京都の重要性を述べられました。
池坊専好氏(華道家元池坊次期家元)は「伝統文化だけでなく、生活習慣や行動様式など日常生活において京都の文化の良さが実感できる」と京都に生きる一人ひとりが文化の担い手であることが述べられました。柏原康夫氏(京都府観光連盟会長・京都市観光協会会長)は「清少納言が春はあけぼの、と歌った風景を千年以上経った今も眺められる京都の凄さを実感してほしい。文化を軸にした国際交流拠点としてけん引する京都へ、文化庁の移転は大変意味の有ること」そして土岐憲三氏(立命館大学教授)は「国宝建造物の72%が近畿2府4県に集中し、その中でも京都市内に国宝・重要文化財(建造物)が高密度で集積している。限られた予算の中で文化財の多い地域を優先することは違和感がなく、同時に文化行政も現地ならではの気付きが多いのではないか」と述べられました。
 

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最後に「明日の京都 文化遺産プラットフォームからの提言」を会長でもある松浦晃一郎氏から発表され、フォーラムを締めくくりました。(京都新聞 再録記事参照)
 

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