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第2回 世界遺産「古都京都の文化遺産」ネットワーク会議

更新日:2013年11月7日

開催日 : 平成24年11月7日
場 所 : 国立京都国際会館
 
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京都の世界遺産17 社寺城が一堂に会する、世界遺産「古都京都の文化財」ネットワーク会議(第2回)が、11 月7 日に京都国際会館で開かれた。会議には、世界遺産所有者を始め、研究者、行政関係者など約50名が参加した。
 
冒頭に、第1部会の永井規男座長より「本会議の目的である、世界遺産所有者のネットワーク構築に必要な共通認識はバッファゾーンである。この言葉はよく知られているが、意義や目的については必ずしも正確に理解されていない。また、設定範囲や考え方についても更なる議論を要する」と説明し、「バッファゾーン研究会」を立ち上げることが提案され、採択された。
 
続いて、伊藤延男氏(元東京国立文化財研究所所長)より「世界遺産京都の保存と発展」を演題に、「古都京都の文化財」として世界遺産に登録された際の指定基準やその背景、バッファゾーンの危機について講演いただいた。
 
その後の意見交換は3つのテーマ、1)文化財に隣接する緩衝地帯(バッファゾーン)と景観について、2)公開・保存について、3)防災、保存について、で行われた。所有者からは、「社寺境内には規約があるが、敷地の外についてはマンションや大型ショッピングセンター、高層ホテルの建設が危惧される」などの意見が出され、さらには空中権についても言及された。
 
続いて、「古都京都の世界遺産を守り伝えるためのアピール」文が読み上げられ、全会一致で採択された。(このアピール文の英訳は、世界遺産条約採択40周年記念最終会合で来日しているユネスコのボコバ事務局長へ、翌日の「トップ会談」の場で有馬賴底理事より手渡された)
 
最後に、松浦会長より「ユネスコでは現在、バッファゾーンについて非常に厳しく制定しているが、過去にはそうでないケースもある。コアやバッファゾーンだけでなく、その隣接した地域でも、景観を一体として捉えることが必要である」と述べた。また、歴史都市全体の保存のあり方について、昨年の秋のユネスコ総会で勧告が採択されたことを紹介し、「本日採択されたバッファゾーンの研究会でも、これを読んだ上で取組んで欲しい」との意向を伝えると同時に、行政に対しては、バッファゾーンやそこに隣接した地域の「高さ」だけでなく「デザイン」についても世界遺産本体と調和したものであるようチェックが必要であること、更にはバッファゾーンの拡大についても検討を要し、行政や研究者さらには文化庁にもしっかりした対応をして頂きたいと要望を述べた。
 
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