報告者 :
中村 琢巳 氏
(立命館大学歴史都市防災研究センター ポスト・ドクトラル・フェロー)
開催日 : 平成23年10月25日
場 所 : 立命館大学 朱雀キャンパス
第1回の研究会は、中村琢巳氏より「京都市街地に集積する中小寺社と寺町景観の価値創出」と題して行われました。
冒頭で中村氏は「京都の中心市街地には、文化財に指定されていなくとも、価値の高い文化遺産が大量にストックされています。歴史都市・京都の将来を考える上では、こうした未指定文化財の価値を再発見し、その保存・継承を考えることが大切」と述べられ、身近な文化遺産を新しい視点から評価する重要性が指摘されました。研究報告では、悉皆的なフィールドワークにより構築された歴史的建造物データべースが紹介され、中小の寺社建築や寺町景観が織りなす歴史都市・京都の姿が最新の研究成果にもとつき解説されました。とりわけ、 江戸時代に多発した都市大火の歴史を振り返ることて、今に伝わる寺町景観の価値か浮かひ上かることか示されました。
当日は、文化遺産に携わる研究者や行政担当者、文化遺産所有者か参加し、報告を受けて活発な意見交換か行われました。