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コツコツ!日本文化の扉 「失われた塗料を求めて 古代の金漆ミステリー」を開催します

更新日:2026年2月2日


金漆チラシ(後援)_ページ_1

                      

 
「コツコツ!」は、扉をたたく音。地道に続けることの価値も含んでいます。幾千年前にまで想いを馳せ、百年後を考える、目線を合わせながら一緒に文化を体感し、学び、次世代に繋ぐ流れを創ります。

 

テーマは古代の塗料 ”金漆”

 金漆(ごんぜつ)とは、ウコギ科の木の樹液から作られたとされる幻の塗料です。金属に塗ると美しい黄金色に見えることから、このような名前がつけられたと思われます。
なぜ幻なのでしょう。金漆は5世紀頃から今の韓国や中国大陸で珍重されました。日本で使われた記録が残っているのは、奈良時代以降です。東大寺献物帳や延喜式などの古文書から、金属や皮革、木材の上に塗られた記録が見つかります。下鴨神社の神殿の欄干に使われていた記録(『鎌倉遺文』(1242))もあります。しかし中世以降、途絶えてしまったようなのです。
 金に漆(うるし)と書きますが、皆さんのよく知る漆とは別物。漆は同じ樹脂塗料ではありますが、縄文時代前期にはすでに使われていたことを、遺跡から発掘された漆器が語っています。そして漆は生活文化として、現代まで続いてきました。漆はウルシ科のウルシノキが原木であり、塗料としての性質についても金漆は漆とは異なっています。
 金漆の読みは一説に”ごんぜつ”とされますが、これにも諸説あります。歴史から消えてしまったために、多くの謎があるのです。

 

金漆の謎を解き明かしたい

 金漆塗りの鎧(よろい)はまばゆく光輝いたという…。これまでにも学者の興味を引いてきた金漆。その謎に魅了されて、現代に復活させるべく力を尽くしているのが漆芸家の本間幸夫さんです。金漆の探究が近年、新たなカタチで大きく前進しています。
 今回のトークイベントは、日本や韓国で調査を行いながら、樹液の採取から精製、作品づくりまで自ら手掛ける本間幸夫さんと、金漆共同研究のメンバーの1人西川明彦さんにお話を伺い、金漆の謎に迫ります。
 西川さんは宮内庁正倉院事務所前所長。長年にわたり奈良の正倉院の守り手・語り手として力を尽くしてこられました。金漆や塗料に関わる正倉院宝物のお話を伺える滅多にない機会です。金漆のみならず、文化財の材料研究の難しさ、伝統的な原材料の継承の危機についてもお聞きしたいところです。

 

貴重な出会いをあなたに

 当日は、金漆を用いた本間さんの実作品や、金漆の塗料の色サンプルなども間近にご覧いただきます。漆をはじめとした日本の伝統工芸や自然由来の材料に興味がある方、有形・無形文化遺産やその継承に関心ある方、古代史や科学や自然学の好きな方、自然や植物愛好家の皆さん、ぜひ幻の金漆に出会ってください。
 かつて大事に使われ、やがて姿を消したものを探ることから、日本の伝統文化を考えてみましょう。

 

ミニツアーもあります!

※本ミニツアーは好評により締め切りました。

金漆の原木とされている木は、実は身近な樹木です。原木(カクレミノ・コシアブラ)を訪ねるミニツアー(京都府立植物園)もご用意しています。

 

<開催概要>
失われた塗料を求めて 古代の金漆(ごんぜつ)ミステリー
●ミニツアー 「京都府立植物園で、金漆の原木を訪ねよう!」
 日時:2026年3月28日(土)
  13:00 京都府立植物園内の森のカフェ前 集合
     (京都府京都市左京区下鴨半木町)
  13:20 解散 (トークイベント開始までにホールにお越しください)
 定員:15名/先着順 
 参加費:植物園の入園料が必要です(一般500円 65歳以上/高校生250円)
 アクセス:こちら
 園内マップ:こちら

 
●トークイベント
 日時:2026年3月28日(土) 14:00〜16:00頃 (受付開始13:30)
 会場:京都府立京都学・歴彩館 小ホール
   (京都府京都市左京区下鴨半木町1-29)
 定員:70名/先着順 
 参加費:1000円 (現金のみ、当日受付でお支払いください)
 アクセス:こちら

 
〈登壇者〉
■ 本間 幸夫 (Yukio Honma)
漆芸家、NPO法人壱木呂の会 名誉会長
漆の木の栽培から精漆、作品制作までを一貫して行う独自の工房スタイルを確立し、精力的に活動している漆工芸家。国内外で高い評価を受け、日本橋三越、新宿伊勢丹などで個展多数。茨城県常陸大宮市に自らの漆林を造成、日本産漆を守るために「壱木呂の会」を結成、27年間代表を務め、現在は名誉会長。
著書『UTSUROI〜本間幸夫の漆の仕事』 (日経BP社 2018) 『金漆 Gonzetsu』(観濤舎 2024)。
近日大阪にて、個展を予定している。
漆ギャラリー舎林(大阪市阿倍野区阿倍野筋2-4-41) 2026年4月18日(土)〜25日(土)

 
■ 西川 明彦 (Akihiko Nishikawa)
宮内庁正倉院事務所 前所長
宝物の保存・調査・修復に長年携わり、所長をはじめ要職を歴任。正倉院宝物の構造や技法に関する研究・著作・講演を通して、日本古代工芸の理解を深めてきた。
著書『日本の美術486 正倉院宝物の装飾技法』(至文堂 2006)、『正倉院宝物の構造と技法』(中央公論美術出版 2019)、『正倉院のしごと』(中央公論新社 2023)ほか。

 
■ナビゲーター 森田瑞穂 (Miduho Morita)
有限会社インタークエスト主任研究員、一般社団法人Team D.I.代表理事
 
主催 明日の京都 文化遺産プラットフォーム
協力 京都府立植物園、株式会社佐藤喜代松商店
後援 京都府、京都市

                      

  
【ご注意】
京都府立植物園には4つ出入り口(正門・加茂川門・北山門・北泉門)がございます。
ミニツアー参加者は「北泉門(ほくせんもん)」から出て、京都学・歴彩館にお越しください。
[京都学・歴彩館]_map明色用道路色グレー 2

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